亡国の世迷言 マラゴニア王国

マラゴニア王国は架空の国。マラカスの妖精マラゴンが治めている。

目覚めとか浄化と言うが…

心の探究を進めて行くと、やがて心理学やらスピリチュアルやら宗教などの世界と出会う。

特にスピリチュアルや宗教の世界に関わると、覚醒体験つまり目覚めや、空間や自分自身または他人を清める、いわゆる浄化と言う概念に出くわす。

自分や世の中に起きる不都合な出来事は、自分や世の中が穢れているから起こるので、それらを浄化する事によって和らげる事が出来ると言った考え方だ。

悩みや不安、心配事、トラブルなどを抱えていて、それらが一向に改善されない状況が続いていると、やはり何らかの目に見えない未知の要素が災いしているのかと考えてしまう場合もあるだろう。

そう言う災いを祓う作業が浄化であり、またそう言う災いの影響を全く受けない状態になれるのが、覚醒体験つまり目覚めと言われる。

私も結構頑張って、浄化が出来るとされる作業や、目覚めを目指して修行めいた事など色々やってきた。

しかし一向に改善はしなかった。

そしてある時、仲間達が浄化の作業を熱心にやっている姿を見て、ふと、そんなに色々な事が穢れているの?と疑問に思った。

そもそも『改善』とは何だろうと言う疑問も出てきた。

改善とは自分にとって好ましい状況になる事だが、単なるご都合主義で自分勝手な欲求を満たす事ではないかと気付いた。

穢れと言うのは所詮概念であるし、物事は基本中立であると私は思っているので、そもそも改善とかもないのだ。

つまり物事をどう捉えるのか、つまり悪く考えるのか良い様に考えるのかであって、何が汚れているとか、穢れていると言う事ではないのだ。

そしてまた目覚めに関しても所詮概念であって、そこに行き着ける事ではないのだ。

これが今の私の意見である。